ちょっと前の話になってしまいますが、承天閣美術館へ行っていたのでした。若冲と応挙Ⅰ期。応挙の「七難七福図巻」の一挙公開を楽しみに伺いました。第一展示室は若冲の釈迦三尊像(本物)と有名な動植綵絵(複製)など。七難七福図巻は第二展示室、応挙を庇護していた祐常法親王のアイデア帳というか下絵から始まるのですが、こちらもそれなりに上手くて「応挙に依頼せずとも御自身で描こうと思わなかったのかな」と一瞬思うのです。が、応挙の画稿に移ると「やっぱり頼むよね」となり、応挙本作を目にすると「グゥ(無言)」なのですよ。三年がかりというのも頷けます。これは見聞きする取材込みの年月だろうなと思うのですが、七難図の中にはチラシには載せちゃ駄目なものも。私は絶対にリアルで見たくない。作者は実際に見たのでしょうか?(単眼鏡で観てるひと心臓強いなと思いました。)七難図巻を見た人は「地獄に行かずに済むよう悪さをせず徳を積もう」と思ったはず。七福は「生まれ変わったらこんな生活してみたいわー」と当時の人が思ったか分かりませんが、貴人の華麗なる世界が描かれていました。他には素朴ながらも意匠の工夫が光る陶の香合、目の眩むような美しい漆の盆に茶箱も。書物は日記に過去帳等。Ⅱ期も第一展示室は入れ替えなさそうですが、第二展示室は若冲一色になるのかな?予定立てられる方は承天閣美術館のホームページでご確認下さい。Ⅰ期は今月12日まで。お急ぎ下さいー!
京都御苑の紅葉は進んだかなー?