長くなったわけ

kusaboshi2005-11-26

兵庫から訪ねて下さったお客さまに「(京都に来た)目的はここ」と言って貰った。
たまにそういうことを言って頂くことがあるのだが、私はその度に恐縮して、つい
「すいません」と言ってしまう。「いつ、どんな方に来て頂いても喜んで頂ける自信
があります」と大声で言える方が羨ましい。いや、草星に並ぶ器に自信がないという
訳ではない。毎日「いい器があるなぁ」と思い店に立っている。ただ、品切れがあっ
たり(ありがたいこと)自分の注文の仕方や仕入れのまずさから「今月はあの人の器
もないし、あの作り手の器も…」ということがある。そういうことが多分…あり過ぎ
なのだ。嬉しいけれど…どうも心細くなるのだ。だからお客さまがニコニコ笑顔でい
て下さったことが本当に嬉しく、かけて頂いた言葉ひとつひとつが心底ありがたかっ
た。紅葉狩りには最適な週末ともあって草星もにぎやかになる。初めてお越し頂いた
近郊のお客さまが続く。ばたばたしていてほとんどお話出来なかったお客さまは小皿
を三枚、それぞれ違う作り手のものを…最後に少しだけお話。笑顔を見せて頂きホッ。
またいつかお目にかかれますよう。「うどんを食べられるような器を」というお客さ
まには粉引の鉢を選んで頂いた。「この鉢は誰のところに行くかな」と思っていた気
に入りの器だ。大きさ大丈夫だったろうか?小さくなかったかな?愛媛におられるN
さんのご紹介でご来店頂いたお客さまは「Hさんも先輩です。お世話になりました」と。
「ありゃ!」嬉しいなぁ。気に入りの戸田さんの湯呑をお祝いの贈物に選んで頂いた。
草星に来て頂いたこと、お二人のあたたかな心遣いが本当に嬉しく、こういう出逢い
を与えて下さったNさん、Hさんにも感謝するばかり。「また来ます」と声もかけて貰
った。なんという幸せ。Sさんも顔を見せて下さりニコニコ。日が暮れる頃には久しぶ
りのお客さまが。でもそんな気がしない。お友達へお祝いとそれに自分用にと湯呑を。
秋が深まり戸田さんの焼き締めが好評だ。選んで頂き嬉しい嬉しい。器の話やらなん
やかんやと沢山お喋りして…楽しくてお引き止めしてしまう。今日は知った方、初め
てお目にかかる方とお話させてもらったが時間さえあれば、もっともっとお話させて
貰いたい方ばかりだったように思う。日記が長くなったのはそのせい。訪ねて下さっ
たお客さま。そして草星をそっと応援して下さるお客さま。本当にありがとうござい
ました。感謝して感謝して一日を終える。反省することも多々あったけれど、本当に
よき一日。