初めてお越し頂いたお客さまに選んで頂いたのは村木さんの渋い色の汲み出し。若い
ひとだったから少し驚く。その分「素敵」と言って貰ったことが「年齢じゃないのだ
なあ」と思えて嬉しかった。久しぶりのお客さまには戸田さんの、これまた渋い渋い
花器。私も気に入ったし、作った戸田さんも「いいでしょ?」と言っていたものだ。
嬉しくて喋り過ぎて後で恥ずかしくなる。遠方からお越し頂いたお客さまは村木さん
の小さな片口。「気になる。気に入ってしまった!」と嬉しそう。ありがとうござい
ます。初めてお越し頂いたお客さまはホウロウの入れ物。笑顔で「私も店をしていま
す」と声をかけて下さった。気さくに話しかけて自己紹介もして下さった、とてもあ
りがたいこと。いつか訪ねてみたいなぁ!と思う。楽しみがまた一つできて…それも
嬉しい。日が暮れる前に久しぶりのお客さま。手にされた村木さんのことをまた延々
と話してしまう。ひとつの器があって、それを好きな人が数人、ああで、こうで、そ
れでもって…と延々うつわ話。「長いことすみません」と言われるも私にとってその
時間は幸せな時間。嬉しくお見送り。感謝でいっぱい。今日は嬉しい電話もあった。
その後でFAXも送って貰う。あたたかな心遣いが伝わってくる手紙だった。「陽子さん
の元に器をお送りしたいです。」という文字にも励まされた。雨の空も恨めしくない、
そんな土曜日。みなさんに心から感謝を!