七月

kusaboshi2005-07-01

「神奈川からです」というお客さまが。最近の私は遠方の方と聞くと、もう以前にも
増して「すまないな」と思う…思ってしまう。

自分の町に小さな器屋ができた。間口は広いが覗くと驚くほど狭い。でもなかなかよい
器が並んでいる。聞くと、作り手の人数も少ないようなので品薄な時もある…らしい。
まあ、近所だし、たまに覗くことにしよう…というのが私が勝手に思っていた「草星」。

が、いざ店を開ければここは京都だった。ありがたいことに遠方からお越し頂く方が
自分が思っていたよりも多い。今では再会を笑顔で喜びあえるお客さまも。幸せだ。
が、そんな時に「いや…品薄ですみません」と言い訳する自分。恥ずかしい。上手に
仕入れが出来ないのだ。それでも「また覗きます」と言ってくださるのだからありが
たい。仙台からもお客さま。「里帰りで関西に戻ってきたので」と草星にも。阿左美
さんのカフェオレ。村木さんの三島鉢。気に入って下さって嬉しかった。夕方前には
Oさん。可愛いお嬢ちゃんはいろいろ喋ってくれる。「どれがいい?」と聞かれると
安藤さんの菊小皿を。彼女のような可愛い小さなお皿。旦那さまは阿左美さんの器。
貫入の入った美しい一枚を。嬉しくお見送り。日が暮れる前に初めてお越し頂くお客
さま。ありがとうございました。長かった六月が終わった。今日から七月。新しい月。
どんなひと月になるだろう。頭の中をいろいろな思いが駆け巡る。



写真は梅花甘茶。愛らしいこの花もアジサイの仲間。