木曜日定休日2(大阪の日本画)

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いやー良かったわ、と呟きながら美術館を後にしました。(↓写真は撮影可の作品です)

是非実物で見て欲しい。日本画の繊細さと作家の個性が存分に楽しめます。

大阪美術倶楽部、現役の緞帳、外部で初公開だそう。ありがたやー

雨の為、予定変更。大阪行きを前倒し。会期も終盤「大阪の日本画」へ。お目当て以外の作品も期待以上。画家や大阪の文化について、作品のエピソードを盛り込んだ解説がありがたい。学びの場を東京に移すも食事が合わず大阪に帰ってきてしまう人がいたり、海に近い大阪では日本画でよく見かける“遊泳する鯉図”よりも美味しい鯛、“遊泳する鯛図”が好まれたとか、大塩平八郎の乱で一年投獄された画家の作品も。森一鳳「雨中藻刈舟之図」の解説にはニンマリ。「藻を刈る一鳳→儲かる一方」…縁起の良い語呂合わせも好まれ人気を博したそう。さすが商人の町大阪。私もポストカードでもいいから欲しかった(あったかな?)。また大阪では子女の教養として絵筆を取らせ学ばせることもあり画塾は盛況、売り込みの為に大きな公募展への作画に精を出すよりも座敷に飾れるような、さり気なくも品のある作品を手掛けていた画家達がいた等知ることが出来ました。大阪の人々が文化を支えていたのですね。女性画家が誕生しやすい土地柄であったことも知りませんでした。それでも家庭の事情で才能を惜しまれつつ筆を折る人もいたそう。しかし!今年の12月、同美術館で“女性画家たちの大阪”を開催とのこと。楽しみです。幕末から昭和初期まで、大阪で描かれた近代日本画の逸品を是非この機会にご覧になって下さい。

大阪中之島美術館で4/2まで。巡回展は4/15から東京ステーションギャラリーにて