舌の記憶

kusaboshi2005-09-02

先日お越し頂いたお客さまが祖母の住む町の方と分かって、私が子供の頃に食べた
「饅頭」の話になった。それは形も仕上げも少し変わっていて関西ではまずお目に
かかれない。懐かしく楽しくお話させて貰った。その後「今日もお寺さんにお参り
かな?」と祖母を懐かしく想った。小さな頃、祖父母の家に行くのが楽しみだった。
祖父母は自宅で着物に家紋を入れる仕事をしており、その様子を見るのも楽しかっ
たし、優しい祖母の作る料理もまた好きだった。母も料理上手だが祖母は更に上手
い。特に働き者の祖母の作る手巻き寿司は絶品で(鯛のそぼろの箱寿司も皆大好き)
今でも「これ以上美味しい手巻き寿司は他に知らない!」と食べる度に思う。これ
ばかりは母が作っても、どうしても同じ味にはならないのが不思議だ。彼女は同じ
ようにしていると言うのだが、やはり違う。「お母さん頑張って」と娘は思うのだ。
先日「ギリシャのごはん」の8/30付「舌の記憶」というブログを読ませて貰って
上に書いたことなど思い出した。"味を受け継ぐ"・・・舌の記憶を頼りに"その味"
へたどり着く。素敵だなぁと何度も読ませて貰った。


ギリシャの料理、食材など紹介されています。素晴らしい料理の腕前!読んでいると
ギリシャに行きたい」というより「ああ食べさせて下さい」と心底思います。手に
入らない食材は自分で作る!という姿勢にも頭が下がります。さてさて、幸い祖母は
とても元気でいてくれるので、実家に帰ったら母と祖母も一緒に、楽しく巻き寿司が
作れたらよいなぁ…などと思っています。(舌の記憶を頼りに…というより、完全に
祖母頼り!)


追記・・・写真はうすの木の実。赤い色が愛らしい。