オイシイ

kusaboshi2005-08-20

どよんとしておりましたが、あたたかなメッセージをメールで頂いたり、
思わぬ人から、いつもの人からお便りも。そしていつもお越し頂くお客
さまの笑顔に救われました。ありがとうございます。


ここずっと気にして読んでいる本がある。料理の本…といってもいずれも
随筆集。しかも男性作家ばかりだ。美味しそうな素敵な写真は…ない。あ、
ちょっとはあるかな。それがまぁ面白い。何を食べた、どこそこのアレは
旨いという話ばかりではなく、自身でちゃんと作っておられる。作り方等
も一応は書かれてはいるのだが、「こうして、ああして、まぁ試してみる
がいい」という感じ。大さじ小さじは出てこない。コップ一杯とか、鍋に
ひたひたとか、指でひとつまみ、ふたつまみ…である。「まぁ何度かやっ
ているうちにその家の味になる筈だ」でおしまい。しかし、適当にすれば
いいと言っている訳ではないのだ。食材そのもの、作っている人、食べさ
せる人への愛情が文面に溢れている。細かな部分は台所で目を凝らし、気
を配り、何より工夫せよ!という感じ。文章のみだけれど「ああー食べた
い!」「これは作ってみよう」と思うのだ。(美しい料理本も大好きなの
だが、どうも自分は見ているだけで満足!してしまう場合が多い…という
話をしたら友人にも同じ意見の人がいた。毎日うっとりと眺めているのに
常に自己流!)面白く読み進むうちに「料理ってこうなんだよー」と思っ
た。一応レシピを見ながら(指南役の存在もありがたい)見よう見まねで
もやってみる。何度かは失敗もする。そのうちに本には書いていない工夫
を覚え、自分の味をつくる。そのうち、アレンジも出来るようにもなる。
「こっちの方がいい!」というような発見もある。何でも自らの手で作っ
てみること、たまには「ちょっと違った?」という味になっても、それも
家庭料理の気軽さだ。また今度がんばろう。そんな料理の楽しみを全国各
地の器好きさんにも聞いてみたいと思う。ああ料理はいいな。そして美味
しいものを作る人が大好きだ。